エモーショナルインテリジェンス講座では、モチベーションを自分で作り出すためのステップの一つとして、自分が成功している将来をありありと思い浮かべる「エンビジョニング」(Envisioning) ということを学びます。
この記事では、このエンビジョニング と アファメーションの違いを解説します。
エンビジョニング
エモーショナルインテリジェンス講座では、モチベーションを自分で作って持続させていく方法として、次の3つのステップを提唱します。
- 仕事と自分の価値観を一致させる (アラインメント:Alignment)
- 自分が成功している未来をありありと思い浮かべる (エンビジョニング:Envisioning)
- 失敗から立ち直る回復力を身につける (レジリエンス:Resilience)
2つ目の「エンビジョニング(未来予想)」は、自分が成功している未来、たとえば、5年後にすべての望みが叶ったら、自分がどうなっているかを、ありありと思い浮かべて、それを書き出してみる、ということです。
精神科医のレジーナ・パリーの論文によると、私達の脳は、常に最も起こりやすい将来を予想しており、その予測に合わせて、見たいものを見たり、感じたり、行動したりしているそうです。
つまり、脳が失敗すると思っていると、その予測に基づいて、物事を見て、感じて、行動を起こします。脳が成功すると思っていると、その予測に基づいて、物事を見て、感じて、行動を起こします。
脳が成功していると信じている方が、成功するための行動を取りやすく、したがって、成功しやすいということです。
アファメーション
その一方で、「アファメーション」は、「自分自身に対する肯定的な宣言」のことです。
例えば、「私は、日々向上している」というアファメーションを作り、これを自分に対して、繰り返して唱えます。このアファメーションの内容は、現在形で、肯定的、個人的、具体的な内容にすると効果が高い、とされています。
ただし、2009年に行われた研究によると、現在形で記述されたアファメーションは、 高い自尊心を持つ人には効果があるが、自尊心が低い人はアファメーションの内容を信じられなくて、かえって有害なのだそうです。この場合は、未来形で書いた方がよいそうです。
まとめ
エンビジョニングとアファメーションの違い、表にするとこんな感じです。
エンビジョニング | アファメーション | |
意味 | 自分の成功した未来を予想すること | 自分に対する肯定的な宣言 |
使い方 | 時々、自分の成功した未来をありありと思い浮かべて、書き出す | アファメーションの文を作って、自分に繰り返し唱える |
目的 | 成功のためのモチベーションを高める | 成功のためのモチベーションを高める |
両方ともモチベーションを高めるという目的は同じなので、併用することもできますね。エンビジョニングは、自分の夢を気が向いたときに書いていけばよいだけなので、より気楽に試してみることができると思います。
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