ガイア仮説

ガイアMBSR

ジョン・カバット・ジン博士は、その著書「マインドフルネスストレス低減法」でガイア仮説について次のように触れられています。

私たちの存在のレベルは、一つひとつが全体であり、更にその全体はより大きな全体に組み込まれている、と考えることができるわけです。(中略)

実際、「地球全体が、一つの ”自己統制力” をもった生き物である」という説もあるのです。これは、ギリシャ神話における地球の女神 “ガイア” の名をとって “ガイア仮説” と呼ばれているものです。この説は「人間は、あらゆる生物、そして地球自体と内的に結びつき、かつ内的に独立している」と主張するもので、はっきりとした科学的根拠にもとづいて組み立てられているものです。(中略)

この “それぞれが個別のものでありながら、内的な結びつきや全体性を持っている” ということを知覚する能力は、瞑想によって養うことができます。

書籍「マインドフルネスストレス低減法」 p277

ガイア仮説を wikipedia で調べてみると、これは、1960年代にジェームズ・ラブロックによって提唱されたもので、その当初の主張は、生命と環境には相互作用があり、この相互作用には何らかの「恒常性」があるというものだったそうです。

ところが、この理論は目的論的だと批判され、今日では、自然淘汰は地球環境に影響を与えうる、といった意味に限定してガイア仮説は受け入れられ、ガイア仮説という言葉も自然科学では使われなくなったとのことです。

確かに、「ガイアに恒常性がある」ということをどう定義して証明するのか、とても難しそうです。仮にある条件の下でガイアに恒常性があることを証明したとしても、それは当然のことで、そこに深い意味はありません。ガイアに意思があるということにはならないし、神の存在を証明したことにもなりません。

でも、恒常性がないとしても、このガイア仮説は私にとって魅力的な考えです。その理由、次のとおりです。

  • 「ガイア」という概念を持つことによって、自分が自分以外の何かの一部であることを認識することができる。
  • これによって、自分が何かとつながっているという安心感を得ることができる。
  • また、自分個人が死ぬとしても、ガイアが死ぬわけではないから、ガイアとしての自分は生き続ける、と感じることができる。死の恐怖が軽減される。
  • また、他の人だけでなく、他の生き物に優しく接することができる。
  • みんなが「ガイア」の概念を持つことによって、世界は平和になる。

普段、私たちは、家族や会社、国家といった組織に属していて、これも、自分が何かとつながっている感覚をもたらしてくれますが、「ガイア」はこういうものとは異なります。

「ガイア」は、自分の細胞の一つひとつが自分の体の一部であるように、個体としての自分が別のもっと大きな「ガイア」という生き物の一部だ、という感覚を与えてくれるのです。

この記事を書いた人
しげき

1963年生まれ。大阪市出身。京都大学法学部卒。KDDIやマイクロソフトなど、30年以上、IT業界で営業・マーケティングを担当した。
2007年からマインドフルネス瞑想を継続して実践する。
2018年にセミリタイアし、マインドフルネスの講師となる。MBSR認定講師。SIY認定講師。

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