「進化とは何か」

runningマインドフルネス

リチャード・ドーキンス博士著「進化とは何か」を読みました。

この書籍は、1991年に英国王立研究所で行われた子供を対象として行われた「進化」についての講義を編集したものです。

リチャード・ドーキンス博士といえば、「利己的な遺伝子」「神は妄想である」「盲目の時計職人」などのベストセラーを書いた英国人の進化生物学者です。

リチャード・ドーキンス博士

今回読んだ「進化とは何か」は、子供向けの講義なのでとても読みやすいです。進化論に関する博士のこれまでの主張がわかりやすく網羅されています。

私は、進化論の理解がマインドフルネスの実践にとても役に立つと考えています。

ドーキンス博士の主張

この書籍でドーキンス博士が主張していることは、次のとおりです。

  • 進化論に関して、
    • 生命の始まりは自己複製機能を持った分子だった。
    • 複製を繰り返すうちに、様々な突然変異が起こり、その中で環境に適したもののみが生き残る。これが進化のプロセス。
    • 進化はゆっくりと長い年月をかけて進む。その結果、様々な地球上の生物ができた。例えば、細菌、植物、象、人間など。
    • 目や翼はあまりにも精巧にできているので、誰かがデザインしたように見えるが、これも進化の結果できたもの。
  • したがって、
    • 人間は、他の生き物と同じく、自己複製マシーンである。自己のDNAをコピーするための機械。
    • 神様が人間やその他の生き物を作ったという「創造論」は間違っている。
    • 「すべての生き物が人間のためにある」という考えも間違っている。

なぜマインドフルネスの実践に役に立つか

進化論を理解すると、人間中心の考え方から一歩下がって、人間を含めた全体の図が見えてきます。

同じように、自分中心の考え方から一歩下がって、自分を含めた全体の図が見えてきます。

例えば、何故、怒り、孤独、恐怖、不安などのネガティブな感情に苦しむのかということについて、DNAのコピーを作るためのプログラムの一部だ、と考えると合点が行きます。

  • 人に批判されると腹が立つのは、批判をそのままにしておくと、社会的な地位が下がって、子孫を残しにくくなるからです。
  • 一人でいる時に孤独を感じるのは、社会との関わりが失われると、子孫を残しにくくなるからです。人間は社会的な動物なので、社会を作ることによって、生き残ってきました。孤独を感じないような人は、子孫を残せなかったので、今生きている人は、みんな孤独を感じるのです。

他の人の憎むべき行為についても、実は、その人も私と同じように、DNAのコピーを作るためのプログラムの支配を受けていると考えると、少し気が楽になります。

もっとも、人間の感情が発達したのは、主に小集団で狩猟採集生活をしていた頃なので、現代の生活では不都合なこともたくさんあります。たとえば、

  • 人前で話す時に、緊張してしまう。
  • 甘いものやお酒で依存症になってしまう。
狩猟採集生活

もう一点、進化論でわかることは、自分はすべての人類と血縁関係があるということです。さらに、すべての動物、植物、菌類、細菌類とも血縁関係があります。地球上のすべての生命とつながっているわけです。

Tree of life

自分が死んでも、私の一部(DNAのコピーの一部)は、生命がある限り残ります。つまり、他の生命を傷つけることは、自分を傷つけることでもあるのです。このように考えると、自分や他の生命に対する優しい気持ちと好奇心を持つことができます。


出典: 進化とは何か

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