ジャーナリングの効果 トラウマへの対処

SIY

ジャーナリングは、自分の心に浮かんできたことをそのまま紙に書き出す、という心のトレーニングです。

Google で開発された社員トレーニング SIY (サーチ・インサイド・ユアセルフ)でも取り入れられています。ジャーナリングのやり方は、下のリンクをご参照ください。

ジャーナリング

この記事では、ジャーナリングの効果を検証した研究として、Stefanie P. Spera 博士らによって行われた実験をご紹介します。1)https://journals.aom.org/doi/abs/10.5465/256708

ジャーナリングに一体どのような効果があるのか、といった疑問にお答えします。

実験の目的

トラウマになるようなことが起こると、私達はそのことをできるだけ考えないようにしようとします。ところが、そうすることで、そのことを何回も思い返していたり、ネガティブな感情が続いたりして、ストレスが増える、ということがあります。

この実験では、ジャーナリングで自分の気持ちを書き出す、ということによって、失業者がトラウマを乗り越えることができるか、ということを検証しています。

実験の方法

求職活動中の失業者63名を、3つのグループに分けます。

  • グループ A: 5日間、毎日20分間、ジャーナリングを行う。ジャーナリングのお題は、次のとおり。「仕事を失ったことに関して、それからそれが自分の人生にどのような影響を与えたか、ということついて、自分の考えや感情を書き出す。」
  • グループ B: グループAと同じ時間、ジャーナリングを行う。お題は次のとおり。「求職活動についてのその日のプランやこれまでの活動について書き出す。」
  • グループ C: ジャーナリングは行わない。

それぞれのグループでどれだけの人数が求職活動に成功したかを調べます。

実験の結果

実験の結果、自分の考えや感情を書き出した「グループA」が、他のグループよりも仕事が見つかりやすかったことがわかりました。

ジャーナリングの方法3か月以内に仕事が見つかった確率
グループ A失業したことについての考えや気持ちを書く52.6%
グループ B求職活動の予定や結果23.8%
グループ Cジャーナリングしない13.6%

このことから、特に自分の気持ちや感情をジャーナリングで書き出すことが、求職活動の成功に効果があったことがわかります。

この実験では、求職活動の量(電話や面接などの数)についても計測したのですが、グループAは、他のグループより活動量が多いわけではありませんでした。

グループ A では、自分の気持ちや現状を理解することによって、求職活動の質が向上したために、仕事が見つかりやすかったのだろうと、研究者は推測しています。

ジャーナリングの効果

研究者は、ジャーナリングには次の効果があると推測しています。

「失業についての考えや気持ちを書き出す作業は、失業に関するネガティブな考えを処理し、消化し、終わらせるという効果を持つ。そして、ネガティブな感情を乗り越えて、仕事を見つけようという意欲を生み出す。」

自分の気持ちを、正直に、ありのままに書き出す、ということがネガティブな感情に対処するためには大切なのですね。そのためには、書いたものは人には見せない、ということが大切です。この実験でも、匿名性が担保されるような工夫がされています。

Google が社員の研修のために開発した従業員育成プログラム SIY では、マインドフルネス瞑想やエモーショナル・インテリジェンスの効果を、脳科学の観点から説明しています。上記の研究についても、SIY のプログラムの中で紹介されています。


Google で開発された人材育成プログラム SIY(サーチ・インサイドユアセルフ)は、

  • エモーショナル・インテリジェンスによる理論
  • 脳科学による裏付け
  • マインドフルネスによる実践

に基づいて、参加者のエモーショナル・インテリジェンスの5つの要素を育成します。

  • 自己認識
  • 自己管理
  • モチベーション
  • 共感力
  • リーダーシップ

これによって、個人レベル、および組織レベルのリーダーシップ・生産性・幸福を向上します。

SIY の企業での導入に関しては、まず、1時間程度の無料のパイロットプログラムをお試しください。詳細は下のリンクをご参照下さい。

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