マインドフルネスヨガとは

マインドフルネスヨガ

マインドフルネスヨガとは、ヨガの実践方法の一つで、特に自分の身体や心の状態に気づいた状態で実践するヨガのことです。マインドフルネスストレス低減法(MBSR) のプログラムで、マインドフルネスの練習のために取り入れられています。

マインドフルネスヨガと他のヨガとの違い

もともと、ヨガ(ヨーガ)は、古代インド発祥の宗教的行法です。ヨガの語源は、牛馬につける「くびき」の意味で、心身を制御するということを示しています。

1990年台後半から、身体的ポーズ(アーサナ)を中心とした、フィットネス的なヨガが世界中で流行するようになりました。日本のフィットネスクラブ等で行われているのは、こちらの方です。

フィットネス的なヨガは、健康の増進を目的としています。運動の強度や身体の柔軟さ、ヨガの経験に応じて、クラス分けされて、身体を鍛えて、柔軟さを高めるように指導されます。

その一方で、マインドフルネスヨガは、健康の増進よりも、身体や心の感覚を通じて、「今、ここ」で起こっていることに気づくことを目的としています。

このために、マインドフルネスヨガでは、ヨガのポーズの中でも最も簡単なものが採用され、身体の感覚を観察に適したポーズの順番が設定されています。

マインドフルネスヨガは、ヨガをやったことがない人でも、問題なく実践できます。椅子に座った状態でも可能です。ヨガのポーズに似せて手足を動かすだけでも結構ですし、自分には難しいポーズの時には、身体は動かさずに、心の中でそのポーズをとっているところを想像するだけでも構いません。

講師からは、ポーズの間、身体の感覚を観察すること、それから、身体をいたわっていただくようにガイダンスされます。

身体の様々な部分を、無理のない範囲で伸ばしたりねじったりして感覚を観察していくので、とても気持ちいいです。

もし、途中で「無理をしたい」とか、「はやく終わってほしい」などという考えや感情が起こってきたら、そのような考えや感情も、ありのままに観察します。

なぜマインドフルネスヨガをするのか

マインドフルネスとは、「今、ここ」で起きていること、たとえば、呼吸や体の感覚、音、思考や感情などをありのままに観察することを指します。マインドフルネスヨガは、このマインドフルネスを実践するための方法(マインドフルネス瞑想)の一つです。

ジョン・カバットジン博士がマサチューセッツ大学医学部で、マインドフルネスストレス低減法を開発したとき、このマインドフルネスヨガと、ボディスキャンをカリキュラムに取り入れました。

ボディスキャンは、横になって寝た状態で体の感覚を観察する実践法です。マインドフルネスヨガと同様、マインドフルネスストレス低減法のカリキュラムの前半に取り入れられています。

  • ボディスキャン: 横になって静止した状態で体の感覚を観察
  • マインドフルネスヨガ: ヨガのポーズをとりながら、体の感覚を観察

この二つのマインドフルネス瞑想の目的は、体の各部分と体全体の感覚を養っていくことです。静止した状態と動かした状態で繰り返し観察することによって、体の感覚を観察しやすくなっていきます。

体の感覚は、マインドフルネス瞑想の観察の対象として、とても有効です。体の感覚は、「今、ここ」で起きていることです。呼吸も体の感覚の一部ですし、感情もその時の体の感覚を感じると、観察しやすくなります。

プログラムの初期にボディスキャンやマインドフルネスヨガを通じて、体の感覚を観察する方法を学ぶことは、マインドフルネス瞑想を行うにあたって、とても理にかなったことだと思います。

私自身も、このボディスキャンとマインドフルネスヨガを繰り返すうちに、たとえば、股関節、膝、足指、内臓(膀胱、腸、胃、肝臓、肺、心臓)などを以前より感じることができるようになった気がします。また、怒りや後悔などの感情が起こった時に自分の体のどの部分にどのような感覚が起こるのか、わかりやすくなったと思います。

このように、マインドフルネスヨガは、体の感覚を観察することが目的なので、体を鍛えたり、柔軟性を増すために無理に伸ばしたりひねったりする必要はありません。

「自分の体はもっと曲がるはずだ」といった願望や欲求が心に起こってきたら、そのような願望や欲求をありのままに観察しましょう。

マインドフルネスヨガのやり方

マインドフルネスストレス低減法の8週間のコースでは、講師のガイダンスによってポーズを学んでいきます。

「横になった姿勢のヨガ」と「立った姿勢のヨガ」の2種類のヨガのポーズがあり、それぞれ、45分程度の長さです。

「立った姿勢のヨガ」の基本ポーズである「山のポーズ」は、日常生活においても、心が乱れた時に落ち着かせるためのポーズとして推奨されます。

マインドフルネスストレス低減法で使用されるシークエンスは、以下のビデオの通りです。

横になった姿勢のヨガ

立った姿勢のヨガ

まとめ

マインドフルネスヨガとは、ヨガの一種で、「今、ここ」にある身体や心の状態を観察することに主眼を置いています。

ヨガのポーズの中でも、最も簡単なものが採用されているため、ヨガをまったくやったことがない人でも実践することができます。

マインドフルネスストレス低減法(MBSR) のコースでは、講師のガイダンスに従って、「立った姿勢のヨガ」、および、「横になった姿勢のヨガ」の2種類のヨガを練習します。

マインドフルネスヨガを含め、マインドフルネスを学ぶためには、8週間のマインドフルネスストレス低減法(MBSR) プログラムに参加されることをお勧めします。

日本で受講可能なコースは、下のリンクをご参照ください。

日本で受講可能な8週間のマインドフルネスストレス低減法(MBSR)コース