G-LWGX0D5F1Z マインドフルネスヨガとは

マインドフルネスヨガとは

マインドフルネスヨガMBSR

マインドフルネスヨガとは、ヨガの実践方法の一つで、マインドフルな状態、つまり、自分の身体や心で今起こっていることに気がついた状態で実践するヨガのことです。

MBSR (マインドフルネスストレス低減法)では、マインドフルネスの実践方法の一つとして、このマインドフルネスヨガが取り入れられています。

マインドフルネスヨガの特徴

フィットネスクラブなどで行われている一般的なヨガは、健康の増進を目的としています。運動の強度や身体の柔軟さ、ヨガの経験あなどに応じて、クラス分けされて、身体を鍛えて、柔軟さを高めるように指導されます。

その一方で、マインドフルネスヨガは、健康の増進よりも、身体や心の感覚を通じて、「今、ここ」で起こっていることに気づくことを目的としています。

このために、マインドフルネスヨガには、一般的なヨガと比べて、次のような特徴があります。

  • マインドフルネスヨガでは、ヨガのポーズの中でも最も簡単で、身体の感覚を観察することに適したポーズが採用されます。
  • マインドフルネスヨガは、ヨガをやったことがない人でも、問題なく実践できます。椅子に座った状態でも可能です。椅子に座った状態のマインドフルネスヨガについては、椅子ヨガについて記事をご参照ください。
  • マインドフルネスヨガでは、ポーズの間、身体の感覚を観察するようにガイダンスされます。
  • マインドフルネスヨガでは、自分の体をいたわって、無理なポーズを取らないようにガイダンスされます。自分の体をいたわるということは、セルフコンパッションと呼ばれます。もし、途中で「無理をしたい」とか、「はやく終わってほしい」などという考えや感情が起こってきたら、そのような考えや感情も、ありのままに観察するようにガイダンスされます。

マインドフルネスヨガの目的

マインドフルネスとは、「今、ここ」で起きていること、たとえば、呼吸や体の感覚、音、思考や感情などをありのままに観察することを指します。マインドフルネスヨガは、このマインドフルネスを実践するためのマインドフルネス瞑想の一種です。

ジョン・カバットジン博士がマサチューセッツ大学医学部で、MBSR(マインドフルネスストレス低減法)を開発したとき、このマインドフルネスヨガと、ボディスキャンを、カリキュラムに取り入れました。

ボディスキャンは、静止した状態で体の感覚を観察するのに対して、マインドフルネスヨガは、ヨガのポーズを取りながら、体の感覚を観察します。

ボディスキャンでは、体の感覚を感じられない、あるいは、寝てしまうという方も、マインドフルネスヨガであれば、最後まで眠らずに、体の感覚もはっきりと感じることができるでしょう。

体の感覚は、マインドフルネス瞑想の観察の対象として、とても有効です。体の感覚は、「今、ここ」で起きていることです。自分の身体の感覚に意識を向けている間は、心はマインドフルな状態です。過去や将来のことで悩んだりしていません。ストレスの影響を受けにくいのです。

MBSR(マインドフルネスストレス低減法)では、プログラムの初期にボディスキャンやマインドフルネスヨガを通じて、体の感覚を観察する方法を学びます。これは、マインドフルネスの習得にあたって、とても理にかなったことだと思います。体の感覚を観察することは、心の中で起こっていることを観察するより簡単ですし、体の感覚を感じることができたら、それを手がかりとして、自分の思考や感情も観察しやすくなるからです。

マインドフルネスヨガでは、「自分の体はもっと曲がるはずだ」「他の人に自分のすごいところを見せたい」といった願望や欲求が心に起こってきたら、そのような願望や欲求があることも、ありのままに観察します。

このように、身体の感覚を観察するだけでなくて、心の中で起こっている思考や感情についても、マインドフルネスヨガを通じて観察することができます。

マインドフルネスヨガの効果

マインドフルネスヨガを実践することにより、自分の意識を体の感覚に向けるということ、また、体の感覚をありのままに観察するということを体得することができます。

これはまさにマインドフルネスの実践です。マインドフルネスヨガの実践を通じて、「今、ここ」で起こっていることに集中できるようになり、ストレスを減らすことができます。

マインドフルネスヨガは、健康を増進したり、リラックスすることが目的ではありません。そのような願望が心に現れてきたら、そのような思考や感情を観察して、体の感覚に意識を戻すことが求められます。

とはいっても、もちろん、マインドフルネスヨガにも、健康を増進し、リラックスする効果があります。体の感覚に意識を向けるので、より効果的なポーズを取ることができますし、無理なポーズをとって体を痛める危険も少なくなるでしょう。また、集中してヨガができるので、リラックス効果も高くなると思います。

マインドフルネスのやり方

マインドフルネスヨガは、意識を体の感覚に向けることができれば、どのようなヨガでも実践することができます。

ただし、マインドフルネスヨガに適したポーズをマインドフルネスの講師から学ぶのがわかりやすいでしょう。

MBSR(マインドフルネスストレス低減法)の8週間のコースでは、講師のガイダンスによってマインドフルネスヨガのポーズと実践方法を学んでいきます。

「横になった姿勢のヨガ」と「立った姿勢のヨガ」の2種類のヨガのポーズがあり、それぞれ、45分程度の長さです。

以下のガイダンスをご参照ください。

横になった姿勢のヨガ 45分

音声ガイダンス

ビデオ(椅子を使った代替ポーズ付き)

立ちあがった姿勢のヨガ 45分

音声ガイダンス

ビデオ(椅子を使った代替ポーズ付き)

まとめ

マインドフルネスヨガとは、ヨガの一種で、「今、ここ」にある身体や心の状態を観察することに主眼を置いています。

ヨガのポーズの中でも、最も簡単なものが採用されているため、ヨガをまったくやったことがない人でも実践することができます。

MBSR(マインドフルネスストレス低減法)のコースでは、講師のガイダンスに従って、「立った姿勢のヨガ」、および、「横になった姿勢のヨガ」の2種類のヨガを練習します。

マインドフルネスヨガを含め、マインドフルネスを学ぶためには、8週間のMBSR(マインドフルネスストレス低減法) プログラムに参加されることをお勧めします。

プログラムへの参加方法については、下のリンクをご参照ください。

この記事を書いた人
しげき

1963年生まれ。大阪市出身。京都大学法学部卒。KDDIやマイクロソフトなど、30年以上、IT業界で営業・マーケティングを担当した。
2007年からマインドフルネス瞑想を継続して実践する。
2018年にセミリタイアし、マインドフルネスの講師となる。MBSR 認定講師。

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