ミャンマーの瞑想センターに行ってきた

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チャンミー瞑想センター入り口

ミャンマーのヤンゴン市内にある瞑想センターで、2018年10月8日から22日まで実質13日間、瞑想をしてきました。自分にとって、大変有意義な経験でした。

以下、そのときの体験を紹介します。

瞑想センターに到着するまで

私は以前からミャンマーの瞑想センターでリトリートに参加したいという希望を持っていました。日本では長期のリトリートに参加する機会が少ないためです。ミャンマーの瞑想センターでは、長老が直接、瞑想の指導をしてくれると聞いていました。この指導も受けてみたいと以前から思っていました。

いろいろ調べた結果、ヤンゴン市内のチャンミー瞑想センターが良さそうだと思いました。以下のサイトを見ると、あらかじめ連絡しておけば、空港まで迎えにいくとあります。

About Chanmyay Yeiktha | Chanmyay Yeiktha

渡航の2週間前に電子メールで連絡すると、瞑想センターで私を受け入れること、それから、ヤンゴン空港での出迎えを了解する旨の返事がありました。渡航の前日に確認のために再度電子メールを送付するよう指示されましたので、前日に確認のメールを送りました。

当日の夕方、ヤンゴン空港に到着すると、到着ロビーで自分の名前を書いたプレートを持った2人組が出迎えてくれました。そのうち一人は僧形で、にこにこしながら英語を話します。もうひとりは、平服ですが、ロンジーと呼ばれるスカートのようなものを着ています。こちらは運転手のようです。

私は、空港の到着ロビーで100米ドル札をミャンマーのお金に両替し、彼ら2名と乗用車に乗って、目的地のチャンミー瞑想センターに移動しました。途中で渋滞があり、到着まで40分程度かかりました。

チャンミー瞑想センター入り口

オフィスでの登録

チャンミー瞑想センターに到着すると、オフィスに案内され、そこで瞑想者として参加登録を行いました。瞑想者は、ヨギ (Yogi) と呼ばれています。

親切で英語が堪能な年配の尼僧が対応してくれました。ここで、パスポート、お金、クレジットカード、パソコン、スマートフォンなど、貴重品を預けます。尼僧は、預けたもののリストを手書きし、その写しを渡してくれました。この写しは、貴重品を持ち出すときに必要になります。

尼僧から、例のスカートのような服、ロンジーを持っているか尋ねられて、持っていないと答えると、瞑想センターにある新品のロンジーを2着購入するように指示されます。1着6,000 Kyat でした。日本円にして、1着420円程度です。さらに、瞑想センターでの登録料として、15,000 Kyat を徴収されました。ここで合計 27,000 Kyat (約1,890円) を支払いました。

私がこの瞑想センターで支払ったのは、これがすべてです。宿泊料、食費、長老との面会などで、これ以外の費用はかかりませんでした。運営は一般からの寄付によって賄われている、とのことです。

尼僧は、食事で菜食のみを希望するかどうかを私に尋ねました。私は、菜食ではない方を希望しました。

オフィス

宿泊所

その後、別の僧侶が宿泊所、瞑想ホールに案内してくれました。一つの建物が全て外国人向けになっています。その4階が男性向けの宿泊所でした。建物の構成は次のとおりです。

4 階外国人男性宿泊所 9個室(各室2ベッド)、シャワー、トイレ、洗濯室
3 階外国人男性瞑想ホール
2 階外国人女性瞑想ホール
1 階外国人女性宿泊所

 

外国人向け建物

建物は、かなり古く感じられましたが、雨が多くて湿気があるので、建物が早く傷むのかもしれません。

宿泊所では、僧侶が洗濯済みの蚊帳、シーツ、毛布、枕カバー、枕を一組取り出して、個室に案内してくれました。個室は鍵つきで、ベッドが2つあります。

僧侶は、翌日、朝5時半に食堂で朝食を取るように言って立ち去りました。

まだ夜7時でしたが、疲れていたので、すぐに眠ることにしました。蚊帳は吊り方がわからず、相当手間取りました。

食事、掃除

 

翌朝、食堂に行くと、昨日案内をしてくれた僧侶が私の座るところを教えてくれました。

食事は、なかなか豪華でです。黄色い麺のうえに、カレーのようなスープをかけたものがメインで、他に、豆いりチャーハン、金属の器に入ったりんごとぶどう、ミルク入りコーヒーとカステラのようなお菓子がテーブルの上に並んでいます。

ここでの食事は、5時半の朝食と10時半から始まる昼食の2回だけです。このほか、夕方に缶入りのジュースが配布されます。おかわり自由で好きなだけ食べられますし、あまり、運動もしないので、お腹が減って困るということはありませんでした。

朝食は麺類で、昼食は白米が主です。6-9皿程度のおかずがテーブルの上に並び、好きなものを麺やご飯の上に載せていただく形式が多かったです。朝食時も昼食時も必ずフルーツと甘いお菓子が出てきます。美味しいアイスクリームも2日に1回ぐらいの頻度で出てきました。

私は、特にチキンスープ、チキンカレー、魚カレー、魚を干したもの、などが美味しいと思いました。テーブルに並んだお皿の中には、とても辛いものがあるのと、カレーはとても脂っこいので、お腹を壊すこともあるそうです。私は大丈夫でした。

食堂では沈黙が守られていて、僧侶も一般人も日常生活での瞑想を実践しています。

朝食のあと、配布された時間割では掃除の時間になっています。どこを掃除していいかわからないし、宿舎でも私語は禁じられているので、人にも聞けません。

最初の日は、自分は部屋にもどって、部屋の中をほうきで掃きました。翌日からは、階段の掃き掃除を割り振ってもらいました。韓国人の修行者が身振りで教えてくれたのです。

時間割

ダーマ・トーク(法話)

最初の朝食の最中、僧侶から朝7時にオフィスに来るように耳打ちされました。

朝7時に僧侶とオフィスで待ち合わせると、僧侶は、私をビデオレコーダがある部屋に案内してくれました。そこで、私は、瞑想修行者が守るべき8個のことを僧侶のあとについて、パーリ語で発声するように求められました。8個の守るべきことの概要は、次のとおりです。

  1. 生き物を殺さないこと
  2. 与えられていないものを盗ること
  3. 性的な活動をしないこと
  4. うそをつかないこと
  5. 酔うかもしれないものを摂取しないこと
  6. 食べてはいけない時間には食べないこと(正午から日の出まで)
  7. 歌ったり、踊ったり、着飾ったり、香水をつけたり、化粧をしたりしないこと
  8. 贅沢な椅子やベッドを使わないこと

それから、修行の進め方についての英語のビデオを見せてくれました。

修行には、歩く瞑想、座る瞑想、それから日常生活の観察の3つの柱があり、それぞれのやり方をビデオでチャンミーセヤドー自身が解説してくれます。

この日は、ビデオを見ておしまいでしたが、翌日からは、毎日1時間、ダーマトーク(法話)の時間として、設立者のチャンミー・サヤドーが1991年から翌年にかけてオーストラリアで行ったダーマトークの英語版の音声ファイルを聞かせていただきました。

内容は、瞑想方法のさらに詳しい解説、4つの瞑想対象、5つの瞑想を妨げるもの、6つの感覚、7つの瞑想段階など、テーラワーダ仏教の教義に関するものが多かったみたいです。自分の語学力の限界のため、聞き取れなかった部分も多くありました。

サヤドー(老師)との面会

最初のダーマトークの時間のあと、朝9時からサヤドー(老師)のいる部屋に行くように僧侶から言われました。

僧侶によると、瞑想センターの設立者であるチャンミーサヤドーは高齢で病気のため、臥せっているとのことです。私が会うサヤドーは、Sayadaw Usobhita というお名前で、この瞑想センターのナンバー3の序列の方です。イギリスに5年滞在したことがあり、英語が堪能でした。

サヤドーは、私のこれまでの瞑想の経験を聞いて、まず、1時間の座る瞑想と、1時間の歩く瞑想を交互に行うこと、それから日常生活での身体感覚や思考、感情を常に観察するように、私にガイダンスされました。

それぞれの瞑想方法についても、かなり細かい指示がありました。

  • 座る瞑想は、お腹の膨らみと縮みを観察して、ラベリングをすること、体のどこかが痛くなってきたら、我慢してその痛みを観察すること。これを1時間続ける。
  • 歩く瞑想は、右、左、右、左とラベリングをしていくこと。これを20分。その後、足が上がる、前に動く、降りる、の3ステップをそれぞれラベリングして身体感覚を観察する。考えや感情が心に現れたら、立ち止まって完全に消えるのを待つ。
  • 日常生活の観察について、できるだけゆっくりと動くこと、体を動かす時の物音がしてそちらの方を見たくなったら、その欲望を感じること。また、実際に身体を動かすときには、その意図(Intention) を感じること。この意図が因果関係の原因となって、体が動く。

サヤドーとの面会は、週に3回、月曜日、水曜日、金曜日に設定されました。この最初の面会は、英語で行われましたが、次回以降、日本語とミャンマー語の通訳の方が間に入っていただきました。

面接の都度、サヤドーは、これまでの修行の状況について、歩く瞑想、座る瞑想、日常生活の観察のそれぞれについて、尋ねます。その返事に応じて、瞑想のガイダンスの内容を変えることがあります。私の場合、後日、歩く瞑想で、5ステップ(足が上がる、前に動く、降りる、着地する、押す)を観察するプロセスが追加されました。

瞑想

歩く瞑想は、普段自宅ではやっていませんでしたが、このリトリートを通じて、とても効果があると思いました。

最初の数日間は、歩く瞑想中、色々な考えが次々と湧いてきます。その度にストップして、なかなか前に進めませんでした。ところが、数日すると、考えも一巡してしまって、足裏の感覚に意識を集めることができるようになりました。

ただし、ゆっくりと歩くのは、足への負担が大きく、両足の足先から足首にかけて、かなりむくんでしまいました。不思議と他の瞑想者には、足のむくみは見られないようでした。自分の足のむくみは、リトリート後、2-3日で解消しました。

座る瞑想は、最初の2日間で膝の痛みが出て、これを指示通り我慢して観察しているうちに、寝ている間も膝が痛くなってきてしまいました。

サヤドーに願い出て、椅子にすわって瞑想させていただくことにしました。他の修行者は床に座っているのに、自分だけ椅子に座っているのは情けなかったですが、そのような情けないと思う心も観察します。

結局、座る瞑想では、椅子に座ってやらせていただいたおかげで、とても深い瞑想体験を得ることができました。

この瞑想センターのパンフレットやダーマトークでも、身体の痛みを詳細に観察することが、悟りへの道であると、強調されています。

自分の場合は、以前、膝を痛めて回復に何か月もかかったことがあったので、怖くなって、膝の痛みをそのまま観察し続けることができませんでした。次回参加するときまでに、膝に負担がかからないような座り方を習得しておこうと思います。

日常生活では、食事や掃除の時間、移動の時間などを切れ目なく、身体感覚や心の状態を観察します。最初のうちは、シャワーを浴びるときや掃除をするときなど、どうしても観察のことを忘れてしまうのですが、次第に観察できる時間が長くなっていきました。

瞑想センターのパンフレット(英語と日本語)

他の参加者たち

瞑想センターを離れる前の日に、他の外国人瞑想者の一部と話をしてみました。緊急時以外は会話は禁止されているのですが、それぞれ、休憩時間に少し話してもよいか尋ねて、了解を得てから少しだけ会話させていただきました。

瞑想センターには、私を含めて日本人が3名、韓国人が2名、バングラディシュ人が1名、インド人が1名、ベルギー人が1名、中国人が1名の合計9名が参加していました。

私の滞在期間は13日間でしたが、これは参加者の中で最も短く、他の参加者は最低でも1か月、長い人は1年半もこの瞑想センターで瞑想しているそうです。

韓国人1名とバングラディシュ人、インド人はテーラワーダ仏教の僧形でした。まだ20代の若者と見られる僧形の韓国人は、3か月間のみ出家しているのだそうです。ミャンマーではそのような一時的な出家が認められていて、この瞑想センターで得度式を受けることもできるそうです。

サヤドーも面会のときに、「次回来るときは2か月やってはどうか?」と言っていました。リトリートの効果を感じるためには、2か月続けて瞑想センターでリトリートを続けることがお勧めだそうです。

ミャンマーには、外国人の瞑想修行者が長期滞在するために、「瞑想ビザ」があるそうですが、この瞑想センターでは、瞑想ビザ取得のために必要な受け入れを証明する手紙を準備していただけるそうです。

外国人瞑想者のうち、ベルギー人と私以外は、皆、熱心な仏教の信者でした。

ベルギー人は、「私は、ヴィパッサナー瞑想と解脱には興味があるが、この修行法をブッダが始めたのかどうかはわからない。ただし、この国の人たちがブッダや仏教教団、僧侶を深く尊敬していることを尊重して、この国の方法で仏像やサヤドーには礼拝する。」と言っていました。

この瞑想センターでは、食堂や瞑想ホールなど、仏像が安置されている部屋や、サヤドーがいる部屋に入るときには、床に頭を3回こすりつけるお辞儀をする習慣があり、外国人にもこれを守ることが求められます。これはミャンマーの他の瞑想センターでも同じことだそうです。

私も、ベルギー人と同じ考えです。仏教の教義を信じるとか、三宝に帰依する、というわけではないのですが、ミャンマーの皆さんの習慣を尊重して、仏像やサヤドーには礼拝をしました。

感想

膝を痛めたり、足がむくんだりして、13日間が終わったときは散々な感じでしたが、このリトリートで自分は変わったと思います。いままでよりも率直に自分の内面を観察できるようになったと思います。

是非、もう一度、行ってみたいと思います。

チャンミー瞑想センターの良い点としては、以下の点が挙げられると思います。

  • 週に3回サヤドーの面接があり、丁寧に瞑想方法に関する指導が受けられること。
  • スマホやパソコンは取り上げられるし、他の外国人瞑想者も皆真面目に取り組んでいるので、確実に瞑想修行に取り組むことができること。

残念なことは、この瞑想センターは交通量の多い表通りに面していて、敷地も狭く、クラクションの音や車の行き来する騒音が一日中よく聞こえることでしょうか。ただし、これも修行の一部ですね。

ここと同じ系列の瞑想センターがヤンゴン郊外の Hmawbi (モービー)というところにあり、そこは比較的静かで、涼しいということなので、次回は、こちらに行くつもりです。

瞑想センターからの帰りは、瞑想センター前の通りでタクシーを捕まえて、空港まで戻りました。今回は、空港まで出迎えていただいて、とてもありがたかったですが、次回は、空港から瞑想センターまで、自分でタクシーに乗っていこうと思います。

コメント

  1. 匿名 より:

    いいですね・・
    近々私もゆくつもりです、
    日本の仏教はなってないですね?大乗仏教とか言って何をやってるのかといいたい。私はつくづくそう思います。

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