この記事では、「ネガティブバイアス」について説明します。
Google で開発された人材育成プログラム SIY (サーチ・インサイド・ユアセルフ)では、困難な状況や失敗から回復しようとするときに障害となるもの、として説明されます。
失敗からの回復力を学ぶ人にとって、役に立つ情報です。
人間はポジティブなことよりも、ネガティブなことの方に目が行きやすいものです。このことは、ネガティブバイアスと呼ばれます。1)Negativity Bias – Wikipedia
人は、次のようなとき、ネガティブバイアスがかかっています。皆さんも覚えがあるでしょうか?
- 一日にあったことを振り返るとき、いやだったことはよく覚えているのに、うれしかったことはあまり覚えていない。
- 人前でスピーチをしているとき、熱心に聞いてくれている人よりも、関心がなさそうな人のほうが気になる。
- 選挙で投票するときに、候補者のポジティブな面よりもネガティブな面を参考にしてしまう。

Paul Rozin 博士によると、ネガティブバイアスは、人間だけでなく、野生の動物にも見られるそうです。2)Negativity Bias, Negativity Dominance, and Contagion
ネガティブバイアスは、進化の過程で生き物が身につけてきた生き残り戦略の一つです。ポジティブなことよりも、ネガティブなことに注意を向ける性質を持つほうが、一般的に生き残りやすいということです。
ネガティブバイアスは、遺伝子に組み込まれているものなので、簡単には逃れることができません。
でも、このようなバイアスがあると理解することによって、自分がどのような枠に囚われているのかを理解し、自分を客観的に観察することができます。
悲観的な考え方を持つ人は、楽観的な人よりも失敗からの回復が難しいものです。Google で開発された人材開発プログラムSIY では、悲観的が失敗から回復するために楽観性を養う方法として、次の3つのステップを学びます。
- 自分にはネガティブバイアスがあることを認識すること
- マインドフルネスの実践により、自分の思考や感情をありのままに観察すること
- 楽観的な観点から物事を見ることを学ぶこと (Transformation)
Google で開発された人材育成プログラム SIY(サーチ・インサイドユアセルフ)は、
- エモーショナル・インテリジェンスによる理論
- 脳科学による裏付け
- マインドフルネスによる実践
に基づいて、参加者のエモーショナル・インテリジェンスの5つの要素を育成します。
- 自己認識
- 自己管理
- モチベーション
- 共感力
- リーダーシップ
これによって、個人レベル、および組織レベルのリーダーシップ・生産性・幸福を向上します。
SIY の企業での導入に関しては、まず、1時間程度の無料のパイロットプログラムをお試しください。詳細は下のリンクをご参照下さい。
出典
↑1 | Negativity Bias – Wikipedia |
↑2 | Negativity Bias, Negativity Dominance, and Contagion |
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