大切な人に拒絶されたとき、マインドフルネスは役に立つか

大切な人に拒絶されたとき、マインドフルネスは役に立つか

誰か大切な人から拒絶されたと感じたとき、怒りが収まるまで、どれだけの時間がかかりますか?

マインドフルな人とそうでない人では、この時間に違いがあるでしょうか?

この研究に関する記事を読んだので、以下に紹介します。

研究の内容

この研究では、次の要領で実験を行いました。

  1. まず、40人の学生にマインドフルネスに関する質問に答えてもらいます。現在、起きていることに対して、どれだけ注意を払っているか、といった内容です。
  2. それから、オンラインゲームをやってもらって、脳の様子をfMRI という機械で計測します。オンラインゲームは、3人でボールを投げあうもので、そのうちの一人がのけ者にされるのをスクリーンで見ます。オンラインゲームの参加者には、実際の人がゲームをやっていると説明されますが、実際には、参加者が見ているのはプログラムされたものです。

この結果、マインドフルな生徒は、拒絶されることに対して、苦痛を感じにくいということがわかりました。

この実験を行った研究者によると、「マインドフルネスの度合いが高い人は、否定的な感情を効果的に抑制することができる。」とのことです。

fMRI の結果を見ると、マインドフルな学生は、脳の「前頭前野腹内側部」と呼ばれる部分の活動レベルが、それ以外の人とは異なるそうです。

この場所は、特に人との関係で生じるネガティブな感情の制御をサポートします。

たとえば、大切な人に騙されていたことがわかったときに、大きなショックをうけますが、この脳の部分の働きによって、強いネガティブな感情を制御して、重要な仕事を続けることができます。これは、私達の祖先が進化の過程で生き残るために身に着けた、特質の一つです。

研究によると、マインドフルな学生は、この脳の部分の活動が、マインドフルでない学生にくらべると、低いそうです。この脳の部分の活動レベルが高いからといって、感情の制御がうまくいく訳ではないことが以前の研究からわかっています。

研究者によると、感情をコントロールしようと頑張ったり、感情を変えようとあせっているとき、たとえば、「なんで、私は怒っているの? こんなの大した問題じゃない。冷静にならなきゃ・・」などと考えているときは、脳のこの場所は負荷がかかりすぎて疲れてしまいます。

この結果、ネガティブな感情をコントロールできなくなってしまうのです。

ネガティブな感情に陥ったときに、なにかの希望を見つけようとしたり、別の観点から問題を考えたりすることで、問題が解決するときもあります。

しかし、これで解決しないときは、ネガティブな感情をコントロールできなくなって、考えが堂々巡りしたり、ネガティブな感情から抜け出せなくなったりしてしまいます。

このようなときは、マインドフルネスが役にたちます。ネガティブな感情が心の中で発生して、やがて消えていくのを観察することにより、うまくネガティブな感情をコントロールできるようになるのです。

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まとめ

私は以前から、マインドフルネスがなぜ、ネガティブな感情の対処に効果があるのか、不思議に思っていましたが、この記事を読んで納得しました。

つまり、

  1. 脳の中に感情のコントロールをする場所があって、いろいろなことを考えすぎると、その場所が疲れて感情のコントロールができなくなってしまう。
  2. マインドフルネス瞑想を実践すると、ありのままに現状を受け入れることにより、感情のコントロールをする場所が適正に働くことができるようになる。

ということだと思います。

このように、マインドフルネスの効果が脳の仕組みから解明されていくのは、素晴らしいことですね。


出典:

https://greatergood.berkeley.edu/article/item/can_mindfulness_help_your_brain_cope_with_rejection