この記事は、SIY (サーチ・インサイド・ユアセルフ) で学ぶモチベーションの回復の方法について、解説します。
失敗とか困難な状況などで、モチベーションをなくしてしまって、どうやって回復したらよいか、悩んでいる人に有益な情報です。
モチベーションで回復力が大切なわけ
Google で開発された人材開発プログラム SIY (サーチ・インサイド・ユアセルフ)では、モチベーションを自分で作り出して持続していく方法として、次の3つのステップを推奨しています。
- 仕事と自分の価値観を一致させる
- 自分が成功している未来をありありと思い浮かべる
- 失敗から立ち直る回復力を身につける
この最後のステップ「失敗から立ち直る回復力を身につける」は、この3つのステップで最も重要だと思います。
自分の経験から言うと、モチベーションが最も問題になるのは、失敗したり仕事が評価されなかったりして、モチベーションが低くなってしまったときです。
モチベーションが普通にあれば、それを更に上げることを考えなくても、仕事はこなしていけるものです。その一方で、モチベーションが下がると仕事の効率は落ちるし、幸せになれません。そのことでさらにモチベーションが下がるという悪循環を起こす恐れがあります。

それでは、失敗から立ち直り、モチベーションを回復するためには、どうすればよいでしょうか?
まず、心を落ち着ける
大きな失敗をしてしまったときは、パニックを起こして、心の落ち着きを失い、注意が散漫になって、さらに失敗を重ねてしてしまいそうになります。
失敗してしまったときは、まず、心を落ち着けましょう。
マインドフルネスの実践を続けていると、パニックになりそうになったら、すぐ呼吸を観察して心を落ち着けることができるでしょう。
マインドフルネスの実践以外の方法として、心が落ち着くまで、別のことに注意を向けてみるといいと思います。例えば、次のような対処方法がいいでしょう。
- 数を数える(100から13ずつ引いていく)
- お茶をいれる
- 散歩する

自分の感情を観察する
心が落ち着いてきたら、次に、自分の「失敗した」という感情を観察してみましょう。
何か事件が起きて、それが「成功した」とか、「失敗した」とか思うのは、感情的な体験です。
自分の感情を客観的に観察することで、
「私は失敗した」というモードから、
「私は失敗した、という感情を経験している」というモードに
移行することができます。
このように自分の感情を客観的に観察することにより、その感情に振り回されることを防ぎます。
自分の感情を観察するために、マインドフルネスの実践を取り入れてみるといいでしょう。
下のリンクもご参照ください。
楽観性を身につける
「人が失敗したときに、自分自身に対してその失敗をどのように説明するか」
このことを、マーティン・セリグマン博士は「説明スタイル」と呼びました。説明スタイルには2つのタイプがあるそうです。1)「オプティミストはなぜ成功するか 」マーティン・セリグマン
説明スタイルの2つのタイプ
- 悲観的な説明スタイル
- 失敗を自分のせいにする
- 失敗はずっと続くと考える
- 別の分野でも失敗すると考える
- 楽観的な説明スタイル
- 失敗を自分のせいにしない
- 失敗がまた起こるとは限らないと考える
- 別の分野でも失敗するとは限らないと考える

楽観的な説明スタイルを持っている人は、失敗しても立ち直りが早いそうです。その一方で、悲観的な説明スタイルを持つ人は、失敗からの立ち直りに時間がかかります。
悲観的な説明スタイルが悪いというわけではありません。でも、失敗して落ち込んでいるときには、楽観的な説明スタイルを意識して取り入れてみるといいでしょう。
マーティン・セリグマン博士は、楽観的な説明スタイルを身につける方法として、困った状況について、自分がどのように感じているのか、それにどのように反論できるかといったことを紙に書いてみる、という方法 (ABCDE モデル) を推奨されています。詳細は下のリンクをご参照ください。
自分の気持ちを日記に書いてみる(ジャーナリング)という方法もあります。
「20分間、自分の気持ちを書く」ということを5日間やっただけで、失業者が仕事を見つける確率が大きく上がった、という実験もあります。
モチベーションを自分で管理するには、日記をつけて、自分の人生の意味や目標、気持ちなどを書いていく、という具体的なやり方を下のリンクでご紹介します。
まとめ
モチベーションが落ちてしまった時に、自分で回復する能力は、モチベーションのスキルの中でも最も重要なものです。
モチベーションの回復力を身につけるには、SIY (サーチ・インサイド・ユアセルフ) への参加をお勧めします。
Google で開発された人材育成プログラム SIY(サーチ・インサイドユアセルフ)は、
- エモーショナル・インテリジェンスによる理論
- 脳科学による裏付け
- マインドフルネスによる実践
に基づいて、参加者のエモーショナル・インテリジェンスの5つの要素を育成します。
- 自己認識
- 自己管理
- モチベーション
- 共感力
- リーダーシップ
これによって、個人レベル、および組織レベルのリーダーシップ・生産性・幸福を向上します。
SIY の企業での導入に関しては、まず、1時間程度の無料のパイロットプログラムをお試しください。詳細は下のリンクをご参照下さい。
コメント