MBSR(マインドフルネスストレス低減法) の講師の Saki F. Santorelli 先生は、その瞑想指導の中で、「呼吸の中で心を休めましょう。」とおっしゃっています。
マインドフルネスを実践するとき、何かを達成するために頑張る必要はありません。
背筋を伸ばした楽な姿勢で座って、今、自然に起こっている呼吸を意識します。呼吸を変える必要もありません。
気持ちを楽にして、呼吸の波を感じながら、その波に乗っている感覚で、体と心を休めます。
日常生活のいろいろな心配事は、瞑想中、気にする必要はありません。
もし、瞑想中、気になることが心に浮かんで来たら、
「ああ、私は今、こんなことを気にしているんだ。でも、瞑想中は気にする必要がない。 」
そうして、呼吸に意識を戻して、もう一度、呼吸とともに心を休めていきます。
マインドフルネス瞑想は、「今、ここ」で起こっていることに注意を向けていく瞑想です。「座る瞑想」や「歩く瞑想」、「ボディスキャン」など、いろいろな方法がありますが、座った姿勢で呼吸を観察するのが、わかりやすいです。呼吸は、いつでも、「今、ここ」で起こっているからです。
「呼吸から注意をそらさないぞ」と思って頑張って呼吸の観察をしようとしても、1分もたたないうちに、別のことを考え始めてしまいます。
「意識が呼吸からそれた事に気がついて、呼吸に意識を戻す」という動作がマインドフルネスの練習になるので、このように頑張って瞑想をすることは、必ずしも悪いことではありません。
ただし、頑張らないで、気持ちを楽にして、心と体を休めるつもりで瞑想することをお勧めします。その方が、意識を呼吸に向け続けやすいですし、実際に心も休まる思いがします。
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