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7日間リトリートに参加しました

7days-retreatマインドフルネス

2018年4月21日から28日までの7日間、アメリカニューヨーク州のWon Dharma Centerで7日間のリトリートに参加してきました。このリトリートは、マサチューセッツ大学医学部マインドフルネスセンターが共催し、Eowyn AhlstromとChas Dicapua が教師を務めました。このうちEowynは、MBSR講師でもあります。二人ともこれまで多くのリトリートの講師を務めてきて、マインドフルネスの実践について、深い知識や経験を持っています。自分としては、とても満足できる体験でした。

リトリートとは

リトリートとは、一定期間、日常生活から離れて、マインドフルネス瞑想の修業生活を送ることを指します。マインドフルネス瞑想は、毎日時間を決めて、一定時間、瞑想を実践することが推奨されていますが、このリトリートでは、これを起きてから寝るまでずっと行います。このような環境を実現するため、今回のリトリートでは、次のようなルールが設定されていました。

  • 初日の夕食後から最終日の昼食前まで、沈黙を守る。講師との個別面談やグループ面談は例外。
  • 沈黙の期間中、スマートフォンは封筒に入れて、講師に預ける。緊急時を除いて、外部とのコミュニケーションを避ける。
  • 講師や管理人に用事があるときには、紙にメモを書いて掲示板にピンで張り付けておく。
  • メモを取ったり、日記をつけたりすることは禁止。

 到着まで

自分は、特典航空券を使った関係で、前日にニューヨークに到着してニューヨークの市内のホテルに一泊しました。4月21日にあらかじめ予約していたアムトラックの列車に乗って、2時間程度かけてHudson という駅まで行って、そこから配車サービス”Uber” を使って会場まで移動しました。20分程度で、Won Dharma Centerに到着しました。

Won Dharma Center は、韓国系の禅宗のお寺であるとのことですが、今回は、会場を借りているだけで、マサチューセッツ大学医学部やMBSRとは関係がないそうです。まわりには、まったく何もない、まさに瞑想リトリートにはうってつけの場所でした。スマホの電波は少しだけ入るようでした。

自分が到着したのは、午後4時ごろで、すでに数名のリトリート参加者が到着していました。センターの人が一人で受付をしていて、そこで簡単な設備の説明を受けて、何かあってもセンターを訴えないといった趣旨の文書に署名をし、奉仕活動で何を選ぶか質問を受けました。朝食の片づけ、昼食の片づけ、ベルを鳴らして時間を告げる係等がある中で、自分は、昼食の片づけを選びました。

そのあと、5時半から食堂で食事、7時から講師によるオリエンテーションがありました。オリエンテーションでは、講師の自己紹介とルールの説明、最後に全員で座る瞑想をしました。

参加費は、一人部屋、二人部屋などで、違いがありました。自分は、2人部屋で同居人は、Sunders というアメリカ人でした。全体の参加者は30名程度で、ほとんどはアメリカ人でした。海外からの参加者は、自分のほか、オーストラリア人が1名いるだけした。

日常生活

大体の時間割は、こんな感じでした。

6:00起床
6:45講堂で座る瞑想
7:30朝食
8:30各自歩く瞑想
9:00講師による説明(瞑想のやり方など)
9:45各自歩く瞑想
10:30マインドフルネスヨガ、または、タイチ(太極拳)
11:15講堂で座る瞑想
12:00昼食
13:00各自歩く瞑想
13:45講堂で座る瞑想
14:00各自練習(個人面談、グループ面談)
16:45講堂で座る瞑想
17:30夕食
18:30各自歩く瞑想
19:00講師による説明(瞑想のやり方など)
19:45各自歩く瞑想
20:30講堂で座る瞑想
21:00講堂で慈悲の瞑想(歌う)
21:15就寝

講堂には、いす、座布団、ざふ、クッション、ヨガマットなどが用意されていました。座る瞑想は、いすに座ってでも、床にすわって行っても構いません。

歩く瞑想は、座る瞑想の間に体を活性化させる意味もあり、まず、普通のスピードで歩いて、もっとも観察に適したスピードを選ぶように指導されてました。

講師による説明は、リトリートの最初のころは、座り方や呼吸の観察の仕方、歩く瞑想の方法など基本的なマインドフルネス瞑想のやり方の指導があり、後の方では、眠気への対処、思考や感情の観察の方法、瞑想を妨げるものについて、快・不快の感覚、何も選択しない瞑想など、さらに深い内容の説明も行われました。

食事の間は、食べる瞑想を実践するように指導されました。食事はベジタリアン食であるとのことでしたが、魚や卵、牛乳なども提供されていました。私は特に、朝食にグレープフルーツやオレンジ、ブルーベリー、イチゴといった豊富な果物とプレーンヨーグルトが出されているのがうれしかったです。

昼食や夕食は、韓国系の料理とグリーンサラダが提供されていました。韓国系の料理は大好きですが、キムチはおそらく自家製で、自分には少し酸味が強すぎた感じです。

感想

自分には、耳管開放症といって、背筋を伸ばして座ったり歩いたりすると、耳と鼻の間の管が開いてしまうという不快な既往症があり、特に午前中にひどくなります。リトリートの間、午前中はこの症状に悩まされました。

講師に個人面談の時間に相談すると、健康に問題がない限り、その不快な感覚をありのままに観察しなさいとのことでした。

確かに、ありのままに観察していると、不快だと思うのは、耳や鼻の感覚に対する自分の反応であることがわかります。そのことがわかると、それほど不快には感じなくなりました。

このリトリートを通じて、特に最後の2日間は、自分としても、これまでになく心が平穏になり、瞑想を深く実践できたように思います。講師によると、年に一度は、リトリートに参加することをお勧めするとのことでしたので、何とか機会を作って今後もリトリートに参加したいと思いました。

この記事を書いた人
しげき

1963年生まれ。大阪市出身。京都大学法学部卒。KDDIやマイクロソフトなど、30年以上、IT業界で営業・マーケティングを担当した。
2007年からマインドフルネス瞑想を継続して実践する。
2018年にセミリタイアし、マインドフルネスの講師となる。MBSR 認定講師。

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