SIY (Search Inside Yourself) を受講した感想

2018年3月10-11日、東京で SIY(Search Inside Yourself) のコアプログラムに参加してきました。参加料は約10万円と高かったですが、とても勉強になり、満足できる内容でした。

ここでは、SIYの概要と自分の感想を述べます。

SIY (Search Inside Yourself) について

Search Inside Yourselfは、Google社で開発されたリーダーシップのパフォーマンスを向上するためのプログラムです。日本では、社団法人マインドフル・リーダーシップ・インスティティートが一般向け、および企業向けのプログラムを提供しています。

このプログラムでは、マインドフルネス、EQ、脳科学の知見を取り込んで、望ましいリーダーシップの在り方を提示し、その実現のための実践方法を学びます。ここでいう望ましいリーダーシップとは、自己認識力、自己統制力、共感力などのEQ(感情調整能力)に優れているということで、マインドフルネスはその土台になるといいます。

今回参加した2日間のコースは、「コアプログラム」と呼ばれるものです。日本では東京で、これまで10回程度開催されています。今回は約100名の受講者が参加しました。

認定を受けた2名の講師が、プログラムの内容に沿って、プレゼンテーションを行い、瞑想、マインドフルネス・リスニング、ジャーナリングなど、マインドフルネスやEQの実践をガイダンスします。受講者は2名、または3名の組になり、自分が実践して感じたことを共有します。

一日目の夜は、有料の懇親会があり、参加者同士が名刺を交換したりして、交流する機会がありました。昼食は2日間ともやや豪華なお弁当が出て、お弁当を食べながら「食べる瞑想」を行うようにガイダンスされます。

2日間のプログラムの最後に、2人ずつの組を作って、そのあと、4週間の間、週に1回、15分間のミーティング(バディ・ミーティング)を行って、実践のモチベーションを継続します。このバディ・ミーティングは強制ではありません。

この4週間は、「28日間チャレンジ」といって、少しずつマインドフルネス瞑想を練習できるように、マインドフルネス瞑想の音声ガイダンスへのリンクが、毎週、送られてきます。

感想

以下は自分がコースを受講した感想です。

すばらしい講師

講師は、木蔵(ぼくら)シャフェ君子さんと、荻野淳也さんのお二人でした。二人とも素晴らしい講師だと思います。ユーモアがあり、息もあっていて、最後まで飽きることはありませんでした。

体験を通じた学習

コースの中では様々な実践の練習を行います。実際の体験を通じて理論を学ぶことができたのが良かったです。

参加者間の交流

実践した内容を参加者同士で共有する場面がたくさんあります。様々な業界、職種の方と意見を交換する中でいろいろな学びがありました。前出のバディ・ミーティングの仕組みも、実践のモチベーションを継続する良い方法だと思います。

良く練られた構成

コースの内容はよく構成されていて、マインドフルネス>自己認識>自己管理>モチベーション>共感>リーダーシップ、の順番に、基礎的なことから高度なことに向けて、学ぶことができました。コースのプレゼンテーションの内容も、脳科学の最新の知見が取り入れられています。年に1回は、アメリカの本部でプレゼンテーションの内容が改定されているとのことでした。

やや消化不足

2日間のコアプログラムは、よく構成されていますが、内容が多すぎて、すべての項目を覚えられませんでした。これらの概念を理解するには、繰り返し全体の構成を学習する必要があると思いました。

様々な実践法についても、話を聞いて実践した時は、「なるほど!」と思うのですが、数が多くて、全部覚えられませんでした。これも繰り返し練習しないと習慣化するのが難しいと思いました。

「28日間チャレンジ」は、実践法を習慣化するためのものです。最初の1週間は、毎日3分程度のとても簡単なマインドフルネス瞑想を実践するというものでした。簡単にできるので入りやすいですが、このペースでマインドフルネスの習慣を作ることができるか、やや心配です。

コースの効果の裏付け

EQとリーダーシップのパフォーマンスに関連があることと、その裏付けの研究については説明がありましたが、このコースに参加することによって、EQが上がったり、リーダーシップのパフォーマンスが上がったりすることを裏付ける資料の説明はありませんでした。リーダーシップのパフォーマンスの測定自体が、難しいのかもしれません。

コースの目的

このコースの目的は、リーダーシップを発揮する必要がある人、たとえば、企業のあらゆる階層で働く人が、リーダーシップのパフォーマンスを高めるためのコースだと思いました。

リーダーシップのパフォーマンスは、EQの向上によって実現され、マインドフルネスはEQを向上させるための基盤となります。

その一方で、このコースは、リーダーになる方法をおしえてくれるというわけではありません。

EQが高いリーダーはよいリーダーですが、EQが高いからといって、リーダーになれるわけではないと思います。世の中には、EQが高いとは思えないリーダーもたくさんいますから。

また、このコースは、マインドフルネスストレス低減法(MBSR) のように、ストレスを低減させることを主な目的としたものでもありません。



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