私は辛いものが好きなのですが、辛いものを食べすぎるとお腹を壊してしまいます。
先日、カレーにチリーペッパーを大量にかけて食べたら、胃が痛くなってきました。
夜寝ているときも、胃が痛かったです。「明日の朝になっても胃が痛かったら病院に行こう」と思いました。
これもマインドフルネスの実践の機会だと思って、ベッドで横になりながら、胃の痛みを観察しました。自分の胃に対する優しい気持ちと好奇心を呼び起こして、観察しました。
- 痛みを感じる場所
- 痛みを感じる範囲
- 痛みの種類、程度
- 痛みの感覚の変化
胃の痛みの感覚に意識を合わせ続けていると、その痛みの感覚が、より鮮明に、より詳細に、感じられました。
さらに、痛みの感覚に意識を合わせ続けていくと、その痛みの感覚は、胃が異変を知らせてくれる信号のように感じました。
また、その胃の痛みがさまざまな思考や感情の連鎖を引き起こし、「苦しみ」となっているのを感じました。例えば、こんな感じです。
- 「ぐっすり眠りたいのに、痛みのせいで眠れない。苦しい。」
- 「これからずっとこの痛みが続くのか。絶望だ。」
- 「胃潰瘍になったのかもしれない。もっと恐ろしい病気かも。怖い。」
- 「なんであんなに辛いものを食べてしまったのだろう。私は馬鹿だ。」
- 「若い頃はどんなに辛いものを食べても胃が痛くなることは無かった。私も老人になったんだ。」
このような「痛み」の感覚と、そのせいで引き起こされる「苦しみ」は次の表のように区別可能です。
痛み | 胃が異変を知らせてくれる信号 |
苦しみ | 痛みの感覚から引き起こされる思考や感情の連鎖 |
MBSR(マインドフルネスストレス低減法)を開発したジョン・カバットジン博士も、「痛み (pain) 」と「苦しみ (suffering)」は別のもので、マインドフルネスを実践することにより、この2つを冷静に区別することができると言っています。
また、「痛み」を単に「不快な感覚」と呼ぶことを勧めています。1)Mindfulness and Cronic Pain

ありがたいことに、私の胃の痛みは翌朝には消えたので、病院には行かず、しばらく様子を見ることにしました。それから、カレーにチリペッパーをかけるのはもうやめておこうと思いました。
この一件のあと、胃の感覚を以前よりも鮮明に観察できるようになりました。もしかしたら、まだ胃が荒れていて、敏感になっているのかもしれません。胃の場所やその広がり、動きが前よりもはっきりと感じます。
普段、座る瞑想の観察の対象は「呼吸の感覚」なのですが、今朝の瞑想では「胃の感覚」を使ってみました。とてもいい感じです。
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