歩く瞑想のやり方

マインドフルネス瞑想のやり方

歩く瞑想(歩行瞑想)は、マインドフルネス瞑想の方法の一つです。歩くときの身体の感覚を観察することにより、意識を「今、ここ」に向けて、マインドフルネスを養います。

歩く瞑想は、マインドフルネスヨガと同様、身体の動きに注意を向けるので、座る瞑想よりも、わかりやすい、というメリットがあります。また、毎日の生活の中に手軽に取り入れることができます。

歩く瞑想は、古来から、仏教などの修行などで実践されてきました。歩行瞑想や歩行禅とも呼びます。いろいろなやり方がありますが、ここでは、マインドフルネスストレス低減法(MBSR) で一般的に実践されている方法を紹介します。

歩く瞑想の練習

歩く瞑想を練習するときは、身体の感覚をよく観察するために、最初のうちは、ゆっくりと小さな歩幅で歩く方がやりやすいです。ただし、あまりゆっくり歩くと重心を崩して倒れてしまうおそれがあるので、十分、気を付けましょう。

最初のうちは、意識を集中しやすいように、誰にも邪魔されない部屋の中で、1-2メートルくらいの距離を行ったり来たりして練習するといいでしょう。

最初は10分ぐらいから始めて、慣れてくれば、30分から60分続けてみます。終わりの時間を知らせてくれるタイマーを用意しておくといいでしょう。

以下のビデオ、または音声、テキストをご参照ください。

ビデオガイダンス(歩く瞑想の練習)

歩く瞑想の練習

音声ガイダンス(歩く瞑想の練習)

テキストガイダンス(歩く瞑想の練習)

立つ

まず、まっすぐに立ち上がって、背筋を伸ばして、肩と腕の力を抜きます。手は身体の前か後ろで組みます。あるいは、身体の横に添えておきます。

視線は前方の一点に定めます。視線が動くと、思考や感情に巻き込まれやすくなります。

立ち上がった姿勢で、まず、身体の様子や心の様子を観察します。自分の身体や心に優しい気持ちと好奇心を持つようにしましょう。心がざわついている場合は、立ち止まった姿勢のままで、考えや感情を観察して、消えていくのを待ちます。

ゆっくりと歩く

片方の足の裏に意識を集中し、この部分の感覚を観察します。車椅子や杖を使っていて、足の裏を観察できない場合は、手や膝など、別の部分を観察してもかまいません。

ゆっくりと、一歩づつあるきながら、各動作の足裏の感覚を観察します。好奇心と優しい気持ちを持って観察しましょう。

  • 最初のうちは、「片足を上げる」、「空中を前に進める」、「床に下ろす」のそれぞれについて分けて観察します。
  • 慣れてきたら、さらにゆっくりと、細かく動作を分けて、「片足を上げる」、「前に進める」、「床に下す」、「床に足がつく」、「体重をかける」の個々の動作の感覚を観察します。
  • これも慣れてきたら、個々の動作を行おうとする「意図」とその動作の結果感じる「感覚」のそれぞれについても、観察します。

身体の向きを変えて、引き返す

1-2メートルぐらい歩いたら、立ち止まって、身体の向きを反対側に変えて引き返します。

身体の向きを変えるための個々の動作についても、その時の、重心が変わったり、足の方向が変わったりする微妙な体の感覚を観察します。

身体の向きを変えたら、また最初の立った姿勢を取ります。身体と心を観察して、考えや思考にとらわれていないかどうか確認してから、また、歩き始めます。

この要領で、1-2メートルの幅を往復していきます。

心が観察から離れたら、それに気が付いて観察に戻る

歩く瞑想の途中で、身体の観察から心が逸れて、 いつの間にか何か別のことを考え始めていることに気が付いたら、次の身体の動作で体の観察に意識を戻ります。

心が乱れていて、身体の動作を観察することが難しいと感じたら、その場で立ち止まります。

立ち止まった姿勢で、自分の心の中の考えや感情をありのままに観察します。その考えや感情が消えたり弱くなって、足の感覚の観察ができるようになったら、再度、歩行を再開します。

歩く瞑想の利点、注意点

歩く瞑想はわかりやすい

歩く瞑想は、歩くという動作に伴う感覚に意識を集中させるので、静止した状態で瞑想するよりも、わかりやすいという利点があります。

座る瞑想ではうまく呼吸の感覚を感じることができない人や、ボディスキャンですぐに寝てしまう人は、まず、歩く瞑想やマインドフルヨガをやってみるといいでしょう。

また、歩く瞑想では、思考や感情にとらわれてしまっているとき、立ち止まる、ということができます。立ち止まって、思考や感情を観察し、これが消えたり弱くなっていくのを待つことができます。これも座る瞑想にはないメリットです。

日常生活での応用

歩く瞑想は、ゆっくりとした速度だけでなく、いろいろな速度で実践することができます。日常生活の中で、通勤や散歩、ジョギングなどでも応用が可能です。

日常生活で歩く瞑想を実践するときには、いろいろなものが視界に入るので、いつの間にか別のことを考えてしまいがちです。だからといって、目をつむったり、伏せたり、視界を制限して歩くのは危険です。安全には十分注意しましょう。

日常生活の中では、視覚や音といった外部からの刺激が、様々な思考や感情を生み出しています。このような刺激に囲まれていることを認識するだけでも、よいマインドフルネスのトレーニングになるでしょう。

歩く瞑想は、プールの中でも試してみることができます。水中で歩く瞑想の記事もご参照ください。

まとめ

歩く瞑想は、マインドフルネスヨガのように身体の動作を意識した瞑想なので、意識を集中していることが、わかりやすいという利点があり、日常生活でも活用できるので便利です。

歩く瞑想は、マインドフルネスストレス低減法(MBSR)サーチ・インサイド・ユアセルフといった、マインドフルネスの講座でも取り入れられています。

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